「劇場特別版 カフカの東京絶望日記」あらすじと感想|現代の東京に蘇る

劇場特別版 カフカの東京絶望日記

劇場特別版 カフカの東京絶望日記」は、毎日放送と株式会社ダブ製作のコメディードラマ。

アークエンタテインメント社の配給によって新宿ピカデリーを封切り館にして、2020年の2月29日から2週間限定で全国ロードショーされました。

2人の監督
  • 加藤拓也・・・美術学校を舞台に3人の男女が恋愛模様を描き出す「まゆをひそめて、僕を笑って」や、古典的名作落語を大胆にアレンジした「猿後家」など、舞台劇やミュージッククリップの製作などで創作活動を続ける
  • 坂下雄一郎・・・1986年生まれで広島県出身の映画作家

元になっているのは平松昭子によって飛鳥新社から2015年6月24日に刊行されている、文芸コミックス。

MBS系列でテレビドラマとして放送された全6話に、未公開エピソードを付け加えて映画化されました。

21世紀の東京に生きるフランツ・カフカの、冴えない日常生活をテーマにした異色作に仕上がっています。

「劇場特別版 カフカの東京絶望日記」あらすじ

21世紀に生きるカフカ

2019年、フランツ・カフカは東京都内の下町にある矢場荘というアパートで人知れず静かに暮らしていました。

本業の小説の執筆だけでは生計が成り立たないために、近所のベーカリーで嫌々ながらもアルバイトをして日々のパンを稼ぐしかありません。

勤務時間中に、同僚の黒柳つぐみからSNSについて手ほどきを受けたカフカは、見よう見まねで初めて1週間のうちに20000人を越えるフォロワー数を獲得していきます。

カフカにエッセイを書くことをアドバイスする編集者の武田

そんなカフカの隠れた才能に注目しているのが、大手出版社に勤めて数多くのベストセラーを世に送り出してきた編集者の武田です。

武田のアドバイスによると出版不況の今の時代に小説は売れないために、自虐ギャグや絶望ポエムを乗せたエッセイ本を書くことを勧められてしまいます。

バイト先やご近所さんとも少しずつ打ち解けてプライベートも充実してきたカフカでしたが、毎晩のように見る悪夢からは逃れることができません。

ついにはある日の朝に目覚めたカフカの身に、不条理な「変身」が訪れるのでした。

「劇場特別版 カフカの東京絶望日記」キャスト

ネガティブ思考の塊のような主人公・カフカ|鈴木拡樹

鈴木拡樹

1985年生まれで大阪市堺市出身の俳優です。

「仮面ライダーディケイド」を始めとするヒーローエンターテイメントから、「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」のような本格派のサスペンスまで。

幅広い役どころをこなしている傍ら、ゲームやアニメなど他ジャンルでの活動も評価されて第14回の声優アワードにおける特別賞にも耀きました。

文字どおり2・5次元の世界で活躍してきただけあって、どこか浮き世離れしたカフカのキャラクターにはピッタリですね。

カフカが行き着けにしているパン屋の店員・黒柳つぐみ|奈緒

 

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「福岡恋愛白書」や「のの湯」などご当地ドラマでお馴染みの女優。

中盤以降はつぐみにドラマチックな出来事が降りかかってくるために、配役も奥山かずさへとバトンタッチします。

文学評論家にしてカフカの良き理解者でもある、マックス・ブロート役|中山求一郎

彼の怪演は、必見ですよ。

「劇場特別版 カフカの東京絶望日記」感想

いま現在30〜40代の人であれば高校の国語の教科書に、カフカの「変身」がありましたよね??

しがないセールスマンのグレゴール・ザムザが何の前触れもなく巨大な虫になってしまうという、何とも読書感想文の提出に苦しむ作品です。

なぜカフカが現代の東京に存在するのか?

この映画でもなぜ19世紀のチェコ・プラハに生まれた小説家が、100年以上の時空を越えた日本に降り立ったのか前置きや説明は一切ありません。

理屈抜きでぶっ飛んだ設定をすんなりと受け入れられるかが、本作品の独特な世界観を味わうための大きなポイントになっています。

まさに昭和の文豪のようなカフカ

間借りしているアパートはフローリングではなく畳が敷いてあって、部屋の中でも白いシャツに黒いネクタイをビシッと装着しているカフカとのアンバランスさが浮かび上がっていました。

ノートパソコンのキーボードを叩くのではなく、書き物台の上に置いた原稿用紙の上に万年筆を走らせる姿は、昭和の文豪にしか見えません。

捨て猫にミルクをあげる優しさを見せる一面も

必要以上に喜怒哀楽を表すことのない冷血漢と思いきや、家の前に段ボールに捨てられていた子猫を拾ってミルクをあげる優しさには心温まります。

ペット禁止物件に動物を連れ込んでくる非常識な入居者に困惑気味な大家さんも、いつの間にやらカフカのペースに乗せられているのが笑わされますね。

日々の食費にも困ってひまわりの種ばかり噛っているカフカに、手作りの肉じゃがやスイートポテトをお裾分けしてくれたりと至れり尽くせりです。

カフカが毎日通る、キラキラ橘商店街

カフカが毎朝仕事先へと徒歩で向かう途中には、ノスタルジックな雰囲気に満ち溢れたキラキラ橘商店街が広がっています。

老舗のカステラ屋さんや居心地の良さそうなコーヒーショップを抜けた先にひっそりと店を構えているのが、長楽製パンです。

ふわっふわのブリオッシュ、カリカリのビスケット生地を甲羅のようにかぶせたカメロンパンや、薄い皮にたっぷりとつぶ餡を包んだあんパンなど。

小さめの店内にところ狭しと並んでいる、店主・山城自慢のオリジナルレシピによって焼き上げられたパンの数々が実に美味しそうでした。

白い上っ張りに赤い帽子とエプロンの制服を身に纏って、ぎこちない笑顔を浮かべながら接客をするカフカも微笑ましかったです。

32歳無職男に付きまとわれている女性店員の黒柳つぐみや、ラッパーを目指しているというフリーターの青年・天童サトルとの掛け合いもユーモラスですよ。

まとめ

終始一貫して自身の無力さに絶望していたカフカ。
けれども、周囲にはささやかな希望を分け与えていたのかも。

エンドロールとともに流れてくるのは、森久保祥太郎とShinnosukeの音楽ユニット・バズバイブスの「Shiny journey merry go round」です。

歌詞の中に出てくる「与えられた時間はボクもキミも同じ」というフレーズからは、不思議な物語と個性豊かな登場人物への名残惜しさが涌いてくることでしょう。

理想と現実とのギャップに思い悩んでいる方や、毎日のルーティンワークにお疲れ気味ならは是非チェックしてみてくださいね^^

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