「転がるビー玉」あらすじと感想【ネタバレ注意】

転がるビー玉

映画「転がるビー玉」は、CAELUM社と株式会社VANDALISMの合同製作。

ホワイトシネクイントで2020年の2月1日に先行上映された後に、2月7日からはパルコの配給によって全国ロードショーされました。

音楽が失われた近未来を若者たちが生き抜く「サラバ静寂」や、10代をガングロブームの真っ只中で過ごした高校生のその後追った「黒い暴動」など。

メガホンを取っているのは本格的なSFからコメディータッチの作品までを取り上げている、宇賀那健一監督です。

ファッション雑誌「NYLON JAPAN」の創刊15年周年企画として宇賀那監督と加藤法子が共同執筆した、94分のオリジナルシナリオが映像化されました。

再開発から取り残された渋谷のとあるマンションで共同生活を送っている、3人の女性たちを主人公にした青春ストーリーに仕上がっています。

「転がるビー玉」あらすじ

神奈川県横浜市で生まれ育った佐々木愛が上京したのは、幼い頃から憧れていたモデルになる夢を叶えたかったからです。

オーディションに応募しては不合格を繰り返し、ネットカフェでアルバイトをしながら生活費を稼いでいるうちに20歳の誕生日を迎えました。

家賃の支払いに追われていた愛は、ルームシェアでその負担を軽くすることを思いつきます。

雑誌編集部で働いている瑞穂、バンドを解散→ソロのストリートミュージシャンの恵梨香。

3人の共同生活がスタートする

同世代のふたりの女の子と意気投合した愛が見つけた物件は、渋谷の繁華街からは離れた路地裏にひっそりと佇むマンションです。

お手頃な価格で3人で暮らすには申し分ないスペースですが、家屋の老朽化に加えてこの辺り一帯が再開発地域に指定されているために3カ月後には出ていかなければなりません。

それぞれが夢と現実のギャップにもがき苦しみながらも、期間限定のフシギな共同生活を謳歌していくのでした。

「転がるビー玉」キャスト

ヒロインの佐々木愛

1999年生まれで東京都出身の女優さん・吉川愛です。

撮影当時は役柄と同じく若干20歳ながらも、3歳から芸能活動をスタートしているために既に10数年のキャリアになりますね。

「花田少年史 幽霊と秘密のトンネル」や「あの空をおぼえている」を始めとする、子役のイメージが強でしょうか。

本作品では少女→女性へと成長を遂げていく、多感なお年頃を繊細に表現していました。

愛と厚い友情で結ばれていく瑞穂

萩原みのりがキャスティングされています。

2017年に映画初主演を飾った菊地健雄監督の秀作、「ハローグッバイ」での蓮っ葉な女子高校生役で有名ですね。

今作でもアルコールに溺れやすくて感情の起伏が激しく、行きずりの男性に簡単についていってしまうようなこじらせ女子ぶりは健在です。

主演の若いふたりをサポートするかのように、ベテランの役者さんの大西信満と山中崇がしっかりと脇を固めていました。

「転がるビー玉」楽曲

ストリートミュージシャンの恵梨香

この役に扮するのは今泉佑唯。
劇中ではギターの弾き語りも披露していました。

国民的なアイドルグループ欅坂46のメンバーを卒業してから、舞台や歌手として更なる飛躍を誓う彼女の意気込みが伝わってきます。

挿入歌やテーマソング

歌い手はロックバンド「きのこ帝国」でボーカルを務めている佐藤千亜紀です。

ほどよい脱力感とノスタルジックなメロディーには、1990年代前半のミュージックシーンを賑わした小沢健二や小山田圭吾に代表されるような渋谷系を思い出してしまうのではないでしょうか。

エンドロールと共に流れるのは「転がるビー玉」で、本作のために書き下ろして映画公開の2月7日に合わせてリリースされたナンバーです。

「どこに行くのかもわからない」や、「誰も見ていなくてもここに居る」等々。

ストレートな歌詞に込められたメッセージが胸に突き刺さり、個性豊かな登場キャラクターと素敵な物語との別れが惜しまれるでしょう。

「転がるビー玉」感想

渋谷の貪欲なエネルギーと対象にマイペースに生きる彼女たち

ショートパンツにランニングシャツを身に纏った佐々木愛が、朝日がのぼり始めた外苑前を颯爽と駆け抜けていくオープニングショットが美しいですよ。

毎日のトレーニングを怠ることがない彼女の背後には、2020年の東京オリンピックを控えて急ピッチで建て替えが進められている国立競技場が聳え立っていました。

愛のルームメート・恵梨香が夜な夜なストリートライブを決行している歩道橋の隣の敷地にも、クレーン車が停車していて何やら巨大なモニュメントを建設中なのが気になります。

もうひとりのルームメートである瑞穂の勤め先の出版社では、現れては消えてゆく流行の最先端を顔の見えない愛読者のためにひたすらに追いかけていくのが仕事です。

渋谷という町全体が巨大な生き物のように人や物を貪欲に取り込んで、膨れ上がっていくかのようなエネルギーに圧倒されてしまいました。

そんな目まぐるしく変貌を遂げていく町の片隅で、マイペースに生きる愛たちを応援したくなるはずです。

お互いの心地良い距離感と日々のていねいな生活

忙しい1日の始まりを3人で揃ってテーブルを囲んで、「いただきます」を一緒に言う朝食の風景には心温まりました。

インスタントではなくだし汁にこだわり抜いたナメコのお味噌汁、シャケの塩焼き、バナナとセロリをミキサーにかけたオリジナルのドリンク。

撮影のため糖質制限をしている愛のために、栄養バランスとカロリーに配慮したメニューで実に美味しそうです。

きれい好きな愛は洗濯係、整理整頓にうるさい瑞穂は掃除当番、料理の腕前に自信のある恵梨香は食事の担当。

それぞれの得意分野や性格を適材適所に配置して、役割り分担もキッチリと決まっています。

ひとつ屋根の下で暮らしながらも、お互いが必要以上にプライベートな領域に踏み込むことのない心地よい距離感にも注目してみて下さい。

「転がるビー玉」まとめ

マンションの取り壊しが決まって引っ越しの日が迫ってくるなかで、それぞれが重大なターニングポイントを迎えることになります。

時代の流れとともに移り行く渋谷の街並みが、未完成な彼女たちの姿に重なってホロリとしました。

エマ

いま現在の渋谷のサブカルチャーにハマっている若い人たちだけでなく、ルーズソックスやアムラーファッションに慣れ親しんだであろうアラフォー世代の方にも観てほしいですね!

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