映画「リーサル・ウェポン」あらすじと感想

リーサル・ウェポン

わたしは妙に「話題になる映画」は逆に敬遠してしまう、という所があります。

ヒーローが悪を倒す的なストーリーの映画はスルーしていた

それもヒーローが登場してきて悪をやっつける的な内容の作品は、何だか見る気が起きないのです。

ですのでシュワルツネッガー主演やバットマン、スパイダーマンといった映画はいくら話題になっても、それほど観たいとは思わないのです(まあ、いくつかは観ましたけどww)

このリーサル・ウェポンという題名は「最終兵器」という意味です。

当初は「ヒーロー物みたいだな」と思い全く無視しておりました。

それに主演のメル・ギブソンは有名なマッド・マックスという過激なアクション物でクールな人物として登場していたのを見ていたため,「まぁ見なくても、だいたいの見当は付きそう」という感じだったのです。

だいたいヒーロー系の主人公はシュワルツネッガーやスティーブン・セガールのように堂々としており、強さをガンガンと前面に打ち出して来る物で精神的な面とは無縁な「勧善懲悪物」でスカッとするけれど、ただそれだけ。

たまに見るには良いけどセガールさんだけでいいや、とも思っていたのです。

メル・ギブソンを見直し始め、「リーサル・ウェポン」も観てみることに

しかし、その後に別の作品でメル・ギブソンという人は意外に面白いキャラクターもできる、ということを知りました。

エマ

「あれ? こんなキャラもできるんだ。と、言うよりこっちの方が妙に似合ってないか?」とちょっと見直す気になりました。

で、初めてリーサル・ウェポンを見てみる気になったのです。
そして、あまりの面白さに驚きました。

リッグス刑事、危なすぎ!

メル・ギブソン演ずるリッグス刑事の、なんとまぁ危なっかしい事

精神的な問題を抱えた挙動不審者で自殺願望が強い人です。

「できれば死にたい」と思っており、ギャングに銃を突きつけられると「ほら! 早く撃て! 撃てって言ってんだろ! 撃つんだ!」と叫び、ギャングが「え?」とひるんだりなんて当たり前。

ビルの屋上で飛び降り自殺をしようとしている男のところに行きタバコを与え「肺がんで死のうぜ」と言いながら一緒にタバコを吸い、そのスキに相手に手錠をかけ、相手がひるんでいると「なんだ? 飛び降り自殺すんだろ? 一緒にやろうぜ」と言って本当に飛び降りてしまうシーンには「うそ!」と思わず叫んでしまいそうでした。

アメリカの都市部の警察官は必ず二人一組で行動するのが原則

リーサル・ウェポンのあらすじ

このリッグス刑事と組まされるマータフ刑事です。

幸せな家庭を持ち、できるだけ穏便に暮らしたいと思っている安全志向型で、リッグス刑事より一回り年上の年季の入った黒人刑事さんという設定が、この映画を一層、面白い物にしています。

メル・ギブソンの迫真の演技

しかし「リーサル・ウェポン」に出てくるメル・ギブソンはとても「マッド・マックス」の主人公と同じとは思えません。

目付き、歩き方、振る舞い、セリフ、など行動の全てが妙に怪しく、まともでない雰囲気を感じさせるのです。

あえて言うなら「多動性発達障害及び注意欠陥障害の生意気な小僧」とでも言うのでしょうか。

夜になると粗末なキャンピングカーの家の中で、亡き妻の事を思い出しては涙を浮かべ、ベレッタM9を自分の頭にあて引き金を引く寸前まで行くけれど、やはりできなかったり、と苦しむシーンが出てきます。

そして、それは物凄い迫真性を感じさせます。

エマ

わたしは完全に勘違いをしていました。
メル・ギブソンというのは、こんなに面白い役者さんだったのです。

むしろマッドマックスのメル・ギブソンの方が「自分を抑えた役作り」をしていたとしか思えません。

リッグス刑事=リーサル・ウェポン

そんな精神異常寸前のリッグス刑事ですが、それでも彼は「リーサル・ウェポン」(最終兵器)なのです。

リッグス刑事は「元特殊部隊員」で武術(多分、合気道)に長け武器や爆弾に関する知識も人並み外れた物を持っているのですが、最も凄いのは射撃力。

武器がミリタリーファンでも納得するくらいに正確!

これに関しては本当に感心してしまいます。

ベレッタM9

リッグス刑事の使っているベレッタM9というのは長年、米軍に正式採用されていた銃で反動が軽いです。

それまでは8発程度しか装てんできなかったコルトに対し、最高で15発まで装てん可能。

右利きでも左利きでも扱え、故障も少ないという映画が作成された時点では最もリッグス刑事にふさわしい拳銃です。

リッグス刑事のベレッタは13発を装てんできる米軍仕様というのも元特殊部隊員という設定なら納得です。

S&W

ちなみにマータフ刑事のS&Wというのも人柄を良く表しています。

S&W(スミスアンドウェッソン)は弾倉が回転式になっている短銃で6発の装てんが可能ですが、6発撃った後、弾を再装てんするのに手間と時間がかかります。

自動拳銃が普及した現在では弱点のある銃ですが、米国では長年刑事が愛用してきた銃です。

マグナム44

ダーティ・ハリーのキャラハン刑事が愛用するマグナム44もS&W社製です。

ウィンチェスターM70

また映画の後半でリッグス刑事が遠距離狙撃に使用していたライフルはウィンチェスターM70という物。
ベトナム戦争で米軍の狙撃兵に愛用されていたライフルです。

リッグス刑事が「19の時にラオスで強風の中で1km先の敵を殺した。一発でな。それしか自慢できない」と言っていますが、これもえらく現実味の有る話です。

ゴルゴ13では500m先のフットボールを狙撃するのを「無茶だ」と言っていますが、現実における狙撃の遠距離記録は現時点で2.475km(英国軍のグレイグ・ハリソン軍曹がアフガニスタンで対タリバン戦で記録した物)です。

「強風」という条件が付くのであれば1kmという狙撃距離は確かに「実戦における世界記録と同じレベル」と言える物でリッグス刑事の言う通り「世界で十人いるかな」と言う凄さです。

拳銃の練習場のシーンに出てくる「スマイルマーク撃ち」もリッグス刑事の腕なら本当に可能かもしれません。

リッグス刑事のやんちゃ振りは、とにかく他の追随を許さないくらいに面白い!

メル・ギブソンが歳をとってから出演した他の映画でも、このやんちゃ振りは健在で、「これはメル・ギブソンという人の地なのではないかな?」と思えます。

刑事モノと言えばイーストウッドの「ダーティ・ハリー」、ブルース・ウィリスの「ダイ・ハード」など数々の名作が世に出ましたが登場してくる刑事はみな、なんだかんだ言っても「成熟した大人の男」のキャラクターです。

しかしリッグス刑事は、いかにも危なっかしく、やんちゃで何をしでかすか分からない生意気な小僧、というキャラクター。

その男が、戦闘モードに入ると目つきが異常になり、まさにリーサル・ウェポンとなる、というこの設定は相当に面白くかつ魅力的です。

そして「大人」であるマータフ刑事が、それに振り回されつつも、うまくサポートしていくという「二人一組」の設定がバッチリはまっています。

まとめ

ヒットした映画は続編が作成される事がありますが、リーサル・ウェポンはなんと5まで作成されました。

どこまでを面白いと思うかは人それぞれだと思いますが、とにもかくにも続編が5本も作成されたというのはスゴイことです。

メル・ギブソンという魅力的な俳優をを世に送り出したのは「マッドマックス」という映画でしたが、その魅力を存分に引き出したのは間違いなく、この「リーサル・ウェポン」の方なのです。

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