劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー

この映画は、2020年2月8日に公開した、騎士竜戦隊リュウソウジャー(2019年3月~2020年3月)と快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー(2018年2月~2019年2月)のコラボ映画。

近年のスーパー戦隊シリーズのなかでも人気の高かったルパンレンジャーVSパトレンジャー(以下ルパパト)と、現役で地球を守っているリュウソウジャーのコラボとあって、キャラクター同士の絡みも、アクションも特別感のある熱いストーリーでした。

リュウソウジャーのレッドであるコウは、本編でも仲間の存在を大事にする人物ですが、本作でもパートナー騎士竜のティラミーゴを想うシーンが丁寧に描かれていました。

特に、作戦上どうしてもティラミーゴを含む騎士竜の仲間たちを見捨てる決断をしなければならないシーンでは、“見捨てるなんて絶対に嫌だ、だけどやらなければ地球が危ない”と最後まで悩み苦しんでおり、彼の地球を守る騎士としての信念と大切な仲間を守りたい、という似ているようで相反する二つの感情の間で葛藤する姿には胸を打たれました。

ルパンレッドやパトレン1号では見られない、まだ未熟なところがあるリュウソウレッドならではの葛藤だったように思います。

本作の見どころ

ルパパト本編のその後が観られる

ルパンレンジャーの面々は、今も警察に追われる日々を過ごしているはずですが、どのように生活しているのか、一緒にいるのか、別々に暮らしているのか。

パトレンジャーのメンバーの成長や真実を知った後のルパンレンジャーに対する思いなどについても気になる点です。

本作では、特にルパンレッドである夜野魁利については多く語られていました。

魁利は物語の序盤でコウと出会ったときに、“探偵をやっている”と自称しています。

本編で彼らの戦いをサポートしていたコグレさんとも連絡を取っているようですし、立派な事務所も持っていましたし、割としっかり生活できているようです。

安心しました。

しかし、その後のシーンでつかさ(パトレン3号)と透真(ルパンブルー)の会話から、どうやら一緒に住んではいないし、あまり頻繁に会ってもいないようであることが窺えました。

彼らは、感情よりも自分たちに必要なことを優先して行動するタイプですので、警察に捕まる危険のある行為を出来るだけ避けて動いていますが、3人のやりとりや関係性が好きだった者としては、なんとなく寂しいですね。

しかしそれはルパンレンジャーです。

パトレンジャーについては、期待通り

ただ、彼らもそれぞれ少しずつ大人になっていて、特に咲也(パトレン2号)はそれが顕著でした。

本編では圭一郎(パトレン1号)やつかさに世話を焼かれる元気いっぱいの後輩、というようなポジションでしたが、あれから約1年が経ち、だいぶ警察官として一人でも頼もしい存在になっていました。

取り調べをするところも様になっていて感動しました。
頑張ってきたんだと思います。

その点で言うと、圭一郎にも大きく変化が見られました。

熱血なおまわりさんであることには変わりないのですが、本編で印象的だった、何かと叫ぶシーンがあまりなかったからか、落ち着いていて周りの状況をよく見られるようになったのでしょう。

後輩が一人前に成長したように、彼も先輩として成長したのでしょうか。

戦隊ものの繋がり

先輩後輩といえば、やはりスーパー戦隊としての先輩後輩の繋がりというのはどこか特別なもののように感じます。

スーパー戦隊の物語は、基本的に前後の作品に結びつきはありませんが、毎週同じ時間に、その年の子ども向けに、スーパー戦隊シリーズとして作られた作品というだけで、深いところで確実につながっているのです。

それは、地球を守ってきた者としてか、長く続いてきた作品を受け継いだ者としてか、一年を通してヒーローをやり遂げた者としてか、観る側としてはそのすべての共通点によって、キャラクターや役者を通してつながりを感じます。

本作のパンフレットにあるキャストインタビューでも、役者それぞれの年齢に関係なく先輩後輩の関係性ができているようでした。

リュウソウジャーとルパパトのヒーローとしての絡み

やはり全員が集合しての変身および戦闘シーンが熱かったです。
特に、名乗りはもっともワクワクしてしまう瞬間です。

スーパー戦隊や時代劇ものを普段観ない人には名乗りの時間の必要性が理解されないことも多いですが、一度観てしまえば必須であることがわかると思います。

仲間が揃ったことを宣言し印象付け、これから戦うのは俺たちだ!と敵、ないし視聴者に示すのです。

テレビで観るのでもすでに背筋がゾクゾクするほどかっこいい。

これを2年分の戦隊が揃って、大きなスクリーンでやられてしまってはもうだめです。
かっこよさで泣くことができます。

戦闘シーンは当たり前のように最高にかっこよかった

なかでもルパンレンジャーのアクションはトリッキーな動きが多く、それに合わせた他作品にないカメラワークが放送当時を思い出してドキドキしました。

やられていく怪人の目線であったり、戦う戦士たちをあらゆる角度で移されるカメラワークには、ルパンレンジャーの掴みどころのない戦い方にぴったりです。

それと対照的な、リュウソウジャーやパトレンジャーのヒーローらしいがつがつと敵に向かっていく姿は、自分を視聴者ではなくいち地球人とし、彼らが我々を守ってくれている、と認識できるような力強さがありました。

程よいコメディ感がストーリーの質を更に上げる

また、忘れてはいけないのが、やはりコメディっぽいやりとりです。

これは、脚本の香村純子さんの力でしょうか。
さすが、期待に応えていただいてありがとうございますと言いたいです。

香村さんは、動物戦隊ジュウオウジャーや仮面ライダーウィザードなどの脚本も担当しています。

私の主観になりますが、これらの作品からもわかるように、真面目な雰囲気の中にほどよいコメディ感、なごやかな感じを入れ込むのがとても上手い方です。

本作でもそれが存分に発揮されており、キャラクター同士の絡みがより楽しいものになっています。

キャラクター人気が高いのも、この方が関わったことがとても大きく影響しているのではないかと思います。

まとめ

総じて、全体のストーリーが良いのはもちろんですが、それと共にそれぞれのキャラクターが生き生きと輝いている様がなんともかっこよく美しく、それぞれのファンが絶対に満足できる作品となっていました!

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